主な症状
- 気持ちが落ち込む。
- 何をしても楽しめない。
- しょっちゅう、疲れている。やる気が出てこない。少しがんばったらすぐに疲れてしまう。
といったものが主な症状です。
その他にも、
- 眠れなくなった。または、寝ている途中で目が覚めることが多くなったり、朝早く目覚めてしまう。
- 食欲が湧かない。
- 集中力が続かなくなった、不注意が多くなった。
- 自分に自信が持てなくなった。
- 自分を責めてしまうことが多くなった。
といった症状が出る方もいらっしゃいます。必ずこれら全てが出るわけではなく、人によって症状は違い、この内のいくつかの症状が出てきます。
このような症状が続くようであれば、がまんせずに相談にいらしてください。「こんなことでクリニックにかかれない」「前にもあったけどなんとか自分で乗り切った」など思われ、がまんをすることで、より症状を悪化させ、つらい時期が長引いてしまうこともあります。早期発見・早期治療が回復を助ける重要なポイントとなります。
世界保健機関によると、うつ病にかかっている人は2023年時点で世界の推計で2億8000万人に達しているといわれています。日本においても15人に1人が一生のうちにかかるという調査報告があり、非常に身近な病気でもあります。
よく誤解されていますが、うつ病は心の弱さが原因でかかる病気ではありません。早めに適切な治療をしっかり受ければ、よくなる病気です。
治療
治療としては、まずは休養を取ることが一番肝心です。休むことを心苦しく思われる方もいらっしゃいますが、まずはご自身の健康を第一に考えていただきたいと思います。(必要であれば当院で休職の診断書も作成いたします。)
診療では患者様の悩みや不安をしっかりと聞いて受け入れる支持精神療法を行います。
お薬に関しては、抗うつ薬という、うつ状態を改善する薬を使うことが多いですが、症状に合わせ、他の気持ちを和らげる薬を組み合わせることもあります。抗うつ薬は新しい薬が次々と出ており、以前のような副作用も少ない薬が主流となっています。
大事なこと
症状がよくなってくると、気持ちがはやり、無理をしてしまう方もいらっしゃいます。中にはそのために症状が再び重くなってしまう方もいらっしゃいます。焦らず、ゆっくり、心と体を以前の日常に戻すことをおすすめしております。
お薬に関しても同様で、症状がよくなったとすぐに止めてしまうと再び症状が悪化し、かえって治療期間が延びてしまう方がいらっしゃいます。お薬を飲んだまま、以前の日常に復帰し、大丈夫なことを確認しながら徐々に減らしていくことをおすすめします。